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2011年6月のアーカイブ

まちスタ風住まい塾を終えて

6月12日に開催したまちスタ風住まい塾は、東京西国分寺のマージュ西国分寺の
オーナーであり、NPOコレクティブハウジング社の理事長でもある影山知明氏を
お招きして開催しました。

マージュ西国分寺は、昨年「まちスタ遠足」で視察見学させていただいた、コレクティブハウスの考え方を取り入れた賃貸マンション。

コレクティブハウスの考え方を取り入れた、ということは、コレクティブハウジングに届かない部分もあるということですが、むしろそれくらいのゆるやかさが、富山でも実現できる可能性を感じました。もちろん、住居自体のクオリティも高く、とても感動した私たちは、ぜひこんな集合住宅のスタイルを富山の人達にも知ってもらいたい!と、その場で影山氏に富山に来てお話していただくことをお願いしました。

とは言っても『コレクティブハウス』というものが、いったいどんな住まい方なのか、
まだまだ富山では知らない人も多いのに、「コレクティブハウス風」と言っても??、
なにそれ?と思われるだろうなあ、という懸念もありました。
しかし、まだ知られていない情報だからこそ、伝えていくことが私達の大切な活動の意味になると思うのです。

そんな思いを抱きながら企画した今回の住まい塾。一番のりで参加のお申し込みをいただいた方は、高岡のある工務店の方でした。その方は、これからは富山でもコレクティブハウスだ!と思われて、なんと東京でコレクティブハウスの事業者むけのセミナーにも参加されたと言う方!
おお~と言う感じで、とってもうれしかったです。

さて、影山さんのお話は・・・
マージュに国分寺には、夫婦、子どもさんのいるファミリー、単身(30代~50代)
の入居者、SOHO事務所、そして影山さん自らオーナーとなっているクルミドコーヒーというカフェなどがあります。
入居者のための10のルールもありますが、このルールもこだわることなく、みんなで修正したりできる「みんなでつくるルール」というのが大きなポイント。
月1回の例会には、クルミドコーヒーのスタッフも参加しますが、大家である影山さん自身はあくまでオブザーバーとして後ろに控えた感じで参加するのだそうです。
あくまで主役はそこに住み、働く人達で、この人達がマージュに国分寺をいかに心地よい場所にするか、ということを話し合って決めるのです。
どこが「コレクティブハウス風」かというと、コモンスペースとしてのキッチン&ダイニング、テラス、そしてランドリーがあります。
個々の住居を少しでも広くするために、一番なくてもいい設備・・・それは洗濯機だ、
ということでキッチン&ダイニングの横にはランドリースペースがあります。
ここが案外いい感じのコミュニケーションの場になっているそうです。
洗濯しに来て、ついでにテラスでビール、じゃ一緒に飲もうか・・・という気の張らないコミュニケーションが生まれますよね。

住民同士の忘年会やツアーもされたそうですが、これには住人だけではなく、子どもの同級生、友人も参加して人の輪もつながっていくことを実感したとのこと。
その他大掃除をみんなでやったり、菜園の水遣りをやったりということもやります。
そういう住民同士の意見交換の場として月1回の例会があり、ほぼ全員が参加されるとのこと。このあたりもいわゆるマンションやアパートでよくある寄り合いとは違うようです。


そんな中、最近大変印象的なことが起きたそうです。
311の震災の時。東京もあの時は相当な大きな地震となり、しばらく余震も続く不安な毎日だったそうですが、マージュ西国分寺では、住人の方たちがしばらく一緒に夕食を食べようということになったそうです。その時に住人の友人で、2~3個先の駅に住んでいる女性も加わっていて、その後、一人引越しすることになると、その女性がその後に入居したということです。

家族ではないけど、一緒にいて安心できる人達がそこにいる。
きっと心強かったのではないでしょうか。

こういう住まい方に「面倒くさい」「個人の生活が守れないのでは?」「誰かに仕切られてしまいそう」というイメージもあるかもしれません。
確かにそういう懸念もあるかもしれません。
だからこそ、しっかりと主体性を持った人たちが、しっかりと話し合っていろんな問題を自分たちで解決していこうとすることで、既成のマンションやアパートでありがちな住人同士や住人と管理人、大家さんとのトラブルも、建設的で円満に解決できるのではないでしょうか。

さて、もう一つ面白いお話がありました。

かつて、フランスはパリに、ピカソやボーボワールといったその頃の綺羅星のような才能ある芸術家や作家が集まるサロンがありました。影山さんいわく、そのサロンに人が集まるのは、ピカソのような天才アーティストがいたからではなく、そこにカフェがあるという「場の力」だったのではないか、ということ。
そのような「人が集まる場」として、クルミドコーヒーを活かしていきたいと思った影山さんは、毎週月曜日の夜に「クルミドの夕べ」という影山さんのトークの日を作ったそうです。
すでに60回やったそうですが、自己鍛錬?のためにも欠かさず自分に課していること。
毎週って、すごいよなあ。

311の震災後、人と人とのつながりがとても大事に思うようになった、という人が多いと聞きます。
マージュに国分寺で一緒の夕飯を食べようということになったのも、単に不安だっただけではなく、きっとそんな思いが自然にそんな風になったのではないでしょうか。
また、クルミドコーヒーのように、ひとときを共有したい、という人達が集う「場」というのも、そこにはになんとなくゆるくつながっている関係が生まれるように思います。
押し付けるわけでもなく、縛るわけでもなく、自然にそこに参加し、そこに「いる」ことができる・・・そんなことなのかなあ、と思って聞いていました。

後半のワークショップでは、富山ではむずかしいのはないか、という意見が多かったのですが、まだまだイメージがついていかないのかもしれません。
でも、めげずにこれからも少しずつ提案をしていきたいですね。

今年後半に、また東京に視察に行くことも検討中です。

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